きのうときょうのげんじつを
とおくきえゆくしゅんかんを
のがさずに
たしかにひきとめて
かすみがかったようなゆめ
これいじょうはなさずに
こぼれこぼれおちる
いまだから

どうして
ありふれたことばさえ
まるでいみあるそうに
ひびくよむね
そのおくまで
つよくぬりかえた

だまったまんま
ちんもくのなんじかん
きらいなきせつも
すぐかわってゆくのに
からまっちゃって
けっきょくはまぶしく
おもいだす
いまのできごと

きのうときょうのげんじつを
とおくきえゆくしゅんかんを
のがさずに
たしかにひきとめて
かすみがかったようなゆめ
これいじょうはなさずに
こぼれこぼれおちる
いまだから

かさなりあったいっしゅんがうそみたい
きびしいひょうじょうもやさしくなる
つよがって、けっきょくはむりね
おもいだしてこのきもちを

かわいたぼくらまいにちに
しみこむようなおんがくを
ながれだす
はるのひそまるまで
わらいとなみだこうさした
きずかずにかわってく
そらときもちいまみつめる

さわいだこえとまいにちと
とおくきえゆくまちなみと
すきとおるあめのひ
ぬれながら
みあげるそらにきえないで
さくらさくころにまた
おもいかえすこのころを

なくしたひびにさよなら
ついたうそは
きえないなみだ
おとしたことばひろいあつめて
あるくんでしょう
またあるいてゆくのでしょう

きのうときょうのげんじつを
あきらめそうなしゅんかんを
のがさずに
たしかにだきしめて
かすみがかったようなゆめ
これいじょうぼくたちは
うしなうこともないだろう

Composição: Kenji Watanabe