はばたいたふたりはひとりの蝶になる
のろいの系譜に抱かれたまま

いつか見た夢が
舞台照らす月光のマジエ
ため息で透かす
招かれざる霊園のモーディ

神鳴を欺く薄化粧に
導かれ恋焦がれ今もなお

愚かしき抱擁 秘密は仄黙く
悲鳴は誰にも聞こえない
残酷な痛みに溺れてしまったの
私は私を失ってゆく

横たわる蜜に
呑まれながら蝕む理想
深怠の罠に
誇影揺れる盲目のベーゼ

永遠を嘯く吐息と唇は
もうどこを探してもいないのに

狂おしき恋情 夜毎に滾る
言えへを乱して貫いて
屈辱の痛みを愛してしまったの
あなたがあなたを演じるほどに

嗚呼、ラ・ヴォワ・デュ・サン どうして
あなたを失った悲しみを
この「穴」を埋めればいい

覚めてゆく墓標に百年刻まれた
悲鳴を指でなぞりながら
愛してる最後にあなたが望むなら
痛みは決して忘れないわ

結ばれぬふたりの棺に葬り込めて
犠牲をいとわぬ恋だから
続けましょう あなたが私にしたことを
悲劇を私が繰り返すだけ

嗚呼、あなたのカバネを抱いて眠るの

Composição: